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2つの表を横長の1つの表として見てください。どこかで見たことがありますよね。そう、日本語の五十音図と同じです。
つまり音の構造が日本語と中国語は全く同じということです。一つの音節は一つの子音と一つの母音でできています。ですからこのような表が書けるのです。
これが3つ目のポイントです。「普通語」は日本人にとって非常に発音しやすいのです。地球上の言語6000〜8000種類といわれていますがその中でこのような表が書ける言語は少ないかもしれません。英語はひとつの音節が複雑ですからこのような表は書けません。
普通語で使うすべての漢字の音はこの表の中にあります。一つの音に当てはまる漢字はそれぞれいくつもあります。こんなに覚えるのはいやだなどと言わないでください。覚えるとご褒美があります。音からさっと辞書が引けるのです。日本語と同じです。英語は正確な綴りがわからないとあれこれ探さなくてはなりません。体験したことがおありでしょう?
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5.語順が似ている |
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次に最も大きなポイントの語順についてお話します。
日本語の語順は 〈いつ・誰が・どこで・何を・どうする〉 ですよね。最初の3つは入れ替えることができます。自分が一番強調したいことを先に言います。
中国語はどうかと言いますと、〈いつ・誰が・どこで・どうする・何を〉、あるいは〈誰が・いつ・どこで・どうする・何を〉 となります。
どうですか?「何を」「どうする」のところが違うだけです。細かく言うと「どこ+で」のところは中国語では「で+どこ」となります。英語と同じ前置詞言語です。
また、疑問文も先ほどの会話練習でやりましたとおり「ma」をつけただけで動詞と主語を置き換えたりしませんでしたよね。語順が似ているということは初心者にとってはとても楽です。
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6.中国語あれこれ |
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日本人にとって中国語は大変学びやすい。なぜなら、1)文字に共通の漢字が多い。2)高低アクセント。3)音の構造が同じ。4)語順が似ている。ということからです。ここまでガッテンしていただけましたでしょうか?
ところでこれまでは共通語の「普通語」の話でしたが、中国には上海語、福建語、広東語、客家語などたくさんの言語があります。
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私は広東省で駐在をしていましたのでいくつかの広東語を知っています。どれくらい違うか聞いてください。「ニイハオ」は「ネイホウ」です。もう少し長い文を言ってみましょう。
「私は広東語を話せません」を普通語でいうと「我不会?广?? Wo bu hui shuo guang dong hua」ですが、ジャッキーチェンが言うと「ゴ ム セ ゴ ガン トン ワ」となります。
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外来語はどうでしょうか? 意味から漢字をあてる場合と音の近い漢字を選んであてる場合、また両方の方法で翻訳することもあります。
意味と音がぴったりなのは名訳と言われます。たとえば「ミニスカート」の「ミニ」です。中国語では「迷?(あなたを迷わす)」と書いてMini と発音します。スカートをつけると「迷?裙 Miniqun 」となりますが「あなたを迷わすスカート」とは音も意味もあっています。またニュースは時間が勝負ですから、人名などは時には二種類でてしまって後で新華社(だったと思うのですが)が統一することもあります。音だけの翻訳には皆さんよくご存じの「?拉OK」(Ka la OK)があります。
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7.謝謝&再見 |
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最後になりましたが、なぜ私は中国語の話をしているかと言いますと、言語を習得するにあたって世界共通語の英語は必須ですが、世の中の現状はそれだけでは不十分だと思うからです。特にこれから世界で活躍する若い方々は是非ほかの言語も学習していただきたい。大変学びやすい中国語もそのひとつです。
今日の私のつたない話で、もし中国語に興味を持っていただければ嬉しいです。是非学習してみてください。「勉強」とは言いません。中国語で「勉強」は無理強いの意味です。お母さまが「勉強しなさい」というのはまさしく無理強いです。中国語では「学習 Xue xi」、「読書 Du shu」、「念書 Nian shu」などが学ぶという単語です。
私もこれ以上皆様に無理強いしないようこの辺で終わりにします。
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