| ● | 何を見ているの? 英文の地図? | |
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| ○ | オーストラリアの公文書館で発見された、1946年に日本の外務省が作成し、GHQに提出された書類なの。右はその表紙。 | |
| ● | あれ、北方四島じゃないですか。まてよ、国後、択捉は白塗り。歯舞、積丹は黒塗りですね。 | |
| ○ | 国後・択捉と歯舞・積丹とは歴史的経緯が違うことを説明しているのよ。 さっきあなたが使った「北方四島」って言葉、結構新しいってこと知っていた? | |
| ● | えっ、昔から使われていたんじゃないんですか? | |
| ○ | 1961年から。でも、一般に使われ出したのは1970年代。 実は1956年に「日ソ共同宣言」で国交を回復し、更に国境画定の交渉を進めていたの。その中で、ソ連はこの地図の通り、歯舞・積丹を返還することに同意するところまで行ったのに、日本側からなんと「二島ではなく四島返還」を持ち出し、交渉は決裂してしまったこと覚えてる? | |
| ● | 伊達に年を取っているわけではないですね。さすがお詳しい。あっ、失礼。 | |
| ○ | 私も覚えていません。全部この本からの受け売り。でも、そうした経緯が、本当に詳しく、資料をもとにていねいに解説されているんです。ですから私でも、あなたに説明できたわけです。 | |
| ● | Q&Aの形で書かれているんですね。 | |
| ○ | 内容は高度ですが、入門にもぴったりです。 | |
| ● | 「どう解決すべきか?」と副題がありますが、そのあたりは。 | |
| ○ | えっ。 | |
| ● | 動揺しているようですが、どうしました。 | |
| ○ | いえ、ご心配なく。でも簡単に結論だけを言っても仕方ないでしょう。まず、経緯をしっかりと知ること。そのために素晴らしい力を発揮する本だと思います。 あなたが読み終わったら、改めて「どう解決すべきか?」を話し合いましょう。 | |
| ● | えっ、え。わかりました。他、何か? | |
| ○ | アイヌからの視点で書かれている部分も興味がありますよ。それからここを見て下さい。 | |
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| ● | 著者についてですね。 おっ、小石川高校とありますね。 普通はここ、最終学歴だけでしょう。うれしいですね。是非紫友文庫紹介で取り上げて下さい。 | |
| ○ | あなたとのやりとり、そのまま載せましょう? | |
| ● | えっ。 | |
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| | 小駒(018) | |